第77回全日本選手権 浅田真央の課題
フィギュアスケートの第77回全日本選手権が終わりました。
女子では浅田真央選手が3連覇、男子では織田信成選手が文句なしの優勝で幕を閉じました。
真央選手は3連覇したものの、何かと課題を残す試合になったと思います。真央選手だけに限ったことではありませんが、やはり、回転不足判定が今年から厳密化しているということで、思うように点数が伸びてこないというのは、選手にとっても非常に歯がゆいところです。
真央選手
ショート・フリーとも今年はまだ一度も決めていない(跳んだけど認定されていない)3-3のフリップループ。ショートではファーストジャンプのフリップが着氷時にループにうまくつなげられず失敗。このファーストジャンプのフリップはそれほど悪いジャンプではありませんでしたが、ほんの小さなタイミングが狂っていたのか、それとも心の迷いなのか、微妙なところだったのではないでしょうか。もったいないなと思いました。
ループジャンプはトーループと違って、瞬時にバランスを整える必要があるため、コンビネーションで跳ぶには、体勢の保ち方が微妙に違ってしまえば、今の厳しいルールの下では「一か八か」のジャンプになってしまいそうな気がします。しかしそれほど難しいジャンプであるにもかかわらず、点数には大きく差が表れるでもなく、なんというのかコンボの場合に限りセカンドループは1.1の加点が付くぐらいのルール改正をしてほしいなと思う毎日ですね。
フリーではこの3-3のフリップループをきっちり跳んでみせたものの、やはりスローで見るとクルっと着氷してしまってダウングレード。このジャンプは演技後半と言うこともあり、ジャンプそのものに勢いと高さが付けられずに跳んでしまったのではないかなと思います。なので、ジャンプの順番を変えてみるのも一つ手段かもしれません。3-3のコンビネーションジャンプは、ファーストジャンプでは高さと言うより、勢いで幅広に跳ぶことと、セカンドジャンプでは勢いプラス高さで跳ぶジャンプなので、疲れの見える後半より序盤の方が成功する確率が高いのではないかなと思います。
トリプルアクセルは残念ながらスローで見なくても回転不足かなぁと素人目でも判別できてしまいました。ファイナル時と比べて6分間練習でのジャンプがうまく決まっていなかったようです。ま、しかし、ファイナルから2週間、疲れを十分に取る余裕もなく、全日本に突入してしまったという感じではないでしょうかね。安藤選手しかり中野選手も含め、お気の毒に思いました。(正直、来年は場所&日程調整も考慮してほしいですね。1月中旬でかつ便利な東京でいいんじゃないですか。)
サルコウジャンプがパンクし、1回転になってしまったのも少し心配の種です。やはり苦手なジャンプはほんの少しのタイミングでも修正しづらいものなのでしょうか。
今回の収穫と言えるものをあげるとすれば、ファイナル時以上にスピード感が増したということです。フリーでは終盤のストレートラインステップでメリハリの利いた身体運動で、ステップもエッジを深く、うまく使っていたので非常に良かったと思います。仮面舞踏会のフィナーレを飾るに相応しいステップだったと思います。
今回のミスを次へつなげるには、やはり回転不足を避けて通る訳には行きません。経験者ではないのでいかにして3-3(フリップループ)をきれいに跳んで見せられるかはわかりませんが、チーム真央で何とか欠点をリカバーして行って欲しいと切に思います。素人ながらに思うのは、ショートではフリップトウループも一つの手段ではないかなと思うのです。失敗が許されないショートなので、フリップトウループの精度を上げて来年に向けて出発してほしいなと思います。
あくまでも真央選手の目標はオリンピックです。はっきり申して真央選手にとって今季は、オリンピックへ向けて色々と課題を克服するための準備期間にしか過ぎません。そのためにあえて目標を高めに設定しているということをどうかお忘れなく。ワールドが取れればラッキー、四大陸もワールドも一つの過程でしかありません。本番でいかにして気持ちをうまく乗せられるかの模擬試験のようなもの。精神的な調整方法だとか身体能力での問題点を上手く見つけて、オリンピックへ向けてステップアップしていくための「過程」にしか過ぎません。
余談:今回の中野選手、本当に残念でした。ジャンプミス以外は本当に美しい、ストーリーを描くような流れのあるスケーティングを見せてくれただけに非常に悔やまれます。個人的には思うのは、村主選手の伸びしろは限られているので、村主選手には申し訳ありませんが中野選手を噴気させるための存在、それだけと言うことで、中野選手と村主選手が切磋琢磨する中で、中野選手は本番で実力をうまく発揮させられるだけの能力を養っていくことが今後の課題と言えるのではないでしょうか。確かに、ジャンプの回転不足は真央選手同様、来年への課題です。しかし中野選手はジャンプさえ決まれば村主選手にはとうてい及ばない美しいスケーティングがあり、スピンもあれだけ早く軸をしっかり保ちながら回れる選手はほかにいませんので、まだまだ飛躍できると思います。だから来年は頑張ってオリンピック代表になってほしいなと思います。
2008/12/29 01:03
| 固定リンク
「フィギュアスケート」カテゴリの記事
- お久しぶりです ~キムヨナ選手のニュースです~(2009.05.18)
- オリンピックへスタート~フィギュア・浅田真央~(2009.04.20)
- 真央選手、SPサーキュラー レベル4?(2009.04.18)
- 真央選手、国別対抗SPで3Aにチャレンジ(2009.04.15)
- 五輪代表選考、全日本に限定せず~フィギュアスケート~(2009.04.12)

コメント